最終更新 2014/05/12 11:53
エレベーターについている、あの鏡。飛行機の手荷物入れについているあの鏡。小さいのに、平らなのに、なぜか広い範囲が映る。あれはいったい何だろう。あの不思議な鏡をつくっている会社があると聞いて、我々ぽむ企画は埼玉県川口市にある、コミー株式会社にやってきた。
文・絵 ぽむ企画
コミー株式会社の社屋は、JR西川口駅からタクシーで約5分の距離にある。1、2階が工場で、3階が事務所。研究開発機能と営業機能が一体化された建物となっている。
3階にある、鏡だらけの部屋に通された。ハンマーで叩いても割れない鏡「ワーレン」や、やわらかい鏡「やわらかミラー」といったネーミングがわかりやすい。
そこにあらわれた小柄な男性。小宮山栄社長その人だ。社名“コミー”の由来もまた、そのお名前にあるようだ。わかりやすい。
コミーの出発は看板屋さんだったという。1967年に東京・駒込で創業。はじめはシャッターに文字を書いたりしていたが1971年に重力摩擦方式による回転装置の特許を取得。回転看板が評判になりはじめた。
回転看板をつくり、全国100店舗を超えるキャバレーなどさまざまなお店に納品する傍らで、小宮山社長は回転装置で何を回したら面白いのか想像をめぐらす日々を過ごしていた。ある日取引先のある人物が持ち込んだ凸面ミラー。これを見た小宮山社長は「2枚合わせて回したら面白いのではないか」とひらめいた。
実際に制作し「回転ミラックス」と名付け、展示会「JAPAN SHOP ’77」に出してみたところどういうわけか大反響。
あるスーパーから、大量注文が入った。その総合スーパーを訪ねると、1フロアに10個ずつ、3フロアに30個もの回転ミラックスが取り付けられていた。聞けば万引き防止に役立てるのだという。
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