最終更新 2014/03/04 12:00
さてコスト意識が高い自動車や家電業界などでは普及が進むフェライト系ステンレスだが、建設業界では普及が今ひとつだという。なぜか?
その理由は「磁性神話」にある。
「磁性神話」とは磁石がつくステンレスは安物という、業界にはびこる偏見のことだ。「SUS304」に代表されるニッケル使用のオーステナイト系ステンレス鋼は磁石がつかない。対する「JFE443CT」が含まれる、ニッケル不使用のフェライト系ステンレス鋼には磁石がつく。ステンレス鋼の代表的な規格品2種「SUS304」「SUS430」の大きな違いが、「SUS304」に比べて耐食性の劣る「SUS430」には磁石がつく、ということだったため、磁石がつくステンレスは質が低いという偏見が生まれてしまったのだ。
実際のところ耐食性の高さは、磁石がつくかつかないかということとは関係がない。暴露試験でも、新しいステンレス「JFE443CT」は「SUS430」はもちろん「SUS304」と比較しても高い耐食性を示している。
JFE443CTはそもそも昔からあるステンレス鋼とはレシピが違う。磁石はつくが、質は高い。
だが建物にどんな材料を使用するのかを選ぶのは、現場ごとの判断に委ねられる。そこでは昔から使われている素材が信頼されることも多いだろう。
だがご安心を。「JFE443CT」は建築の仕様決定におけるバイブル「公共建築工事標準仕様書」に平成25年度版から掲載されるようになった。詳しくは国土交通省公共建築工事標準仕様書(建築工事編)16章-建具工事 6節-ステンレス製建具3-材料をチェック。それに先がけて2010年にはJIS認証も取得済だ。
「公共建築工事標準仕様書」にはJIS規格の「SUS443J1」として記載されているよ。
2012年に、日本建築センターの審査による建設技術審査証明書(建築技術)も取得。JFE443CTがSUS304と同等以上の耐食性をもつことが証明されている。安心して使える材料なのだ。
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