KENCHIKUさん

間の家

設計:境原建築設計事務所
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郊外のちいさな敷地に4人家族の住宅と3台の駐車スペースを計画。
外を感じられる場所を好む夫と、囲まれたちいさな場所が落ち着く妻のそれぞれが心地よい居場所を求めた。

 

敷地は湿っぽく、北側道路で三方に隣家が迫り影を落としていたが、それを諦めるのではなくポジティブな部分を拾い集めるように意識した。機能を集約した母屋を端に寄せ、保存した豊かな余白に向かって手を伸ばすように「間」と呼ぶ用途に縛られない空間を挿入した。

 

「間」は光や風を誘い、体験的な奥行きをうみだし、知覚的な閾として外部に働きかける。日本の伝統家屋にみられる中間領域にも通ずるが、縁側ほど居室に寄り添っていないし、土間ほど外部性は強くない。居室のように秘匿性が高いわけでもなく、離れと呼ぶほど隔離していない。内と外のあいだにうまれたほどよい間合いが、プライバシー性という住宅ゆえの強い縛りから解放された寛容さを暮らしに添えてくれることを期待した。

 

■建築概要
建築名称:間の家
所在地:愛知県半田市
主要用途:専用住宅
家族構成:夫婦+子ども2人
意匠設計·監理:境原建築設計事務所 担当/境原桃太 境原彩香
構造設計·監理:ストラリズモ一級建築士事務所 担当/山内義章
施工:誠和建設(株)
構造·工法:木造在来工法(一部CLT併用) 
階数:地上2階 
敷地面積:141.35㎡(42.8坪)
建築面積:52.18㎡(15.8坪)
延べ床面積:90.81㎡(27.5坪)
竣工年:2023年
写真:ToLoLo studio/田島ナナ

 

■経歴
境原桃太 / Tota Sakaibara

1982年三重県生まれ。大学で文化人類学を専攻し、フィールドワークで滞在したアフリカの町の居心地の良さに感銘を受け次第に集落や建築に関心を持つようになる。卒業後、建築系の専門学校に進み、愛知や東京の設計事務所で下積みを経て独立。2018年に境原建築設計事務所を共同設立。

 

境原彩香 / Ayaka Sakaibara

1988年愛知県生まれ。大学で建築を学び、設計事務所勤務ののち独立。2018年に境原建築設計事務所を共同設立。

 

境原建築設計事務所
https://www.sakaibara.com/

インスタグラム
https://www.instagram.com/sakaibara_architects/

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