KENCHIKUさん

いずみピクルス SON CAFE

設計:井上久実設計室(主宰:井上久実)
Now Loading...

Loading...

ピクルスと共通理念のCLT材を無駄なく使用した自社店舗

 

建物は大阪府泉佐野市の工場が立ち並ぶ中にある。スチールのワイヤーロープが地場産業で、この店舗に隣接する、同じオーナー経営のいずみピクルス工場も、元は1952年創業のスチールワイヤーロープ工場であった。ここで作られた泉州野菜のピクルス販売とプロモーションを兼ねた飲食の為の自社店舗である。ピクルスは野菜を酢漬けにしたもの。野菜を全て使い切り、賞味期限も長いため、フードロスに貢献する。この理念はCLT材に共通する。

 

CLT材は小さな角材を接着することで製品化された材料で、間伐材等の木材の有効活用ができ、CO2排出量削減や森林保全に繋がる。但し、高価な材料であるがゆえ、小さな建物での使用は難しい現状があった。そこで、CLT材を最小の厚み90mmかつ最大短辺3000mmそのまま無加工で使えるよう、屋根勾配とスパンを設定し、CLT版自体を構造躯体とすることで、屋根を支持する梁を省略した。材料を無駄なく効率的に使う事で、最大限のコストパフォーマンスと視覚的な効果が得られ、またピクルスの理念とも合致することとなった。

 

屋根形状は隣の工場との連続性を意識したV型の勾配屋根で、物販と飲食のそれぞれの用途に対して勾配屋根下の空間を設けた。北面の開口部からの光を建物奥に届けるため、内部は吹き抜けを多用した。大きな空間の中、V型の谷の直下に並ぶ柱は、CLT版ジョイント受け材と繋がり、Y型の架構として印象付けている。訪れる客が吹き抜けを通してCLT屋根の迫力、木の空間の心地よさの中に、何か感じるものに気づいて頂ければ、と願う。

■建築概要
住所:大阪府泉佐野市
構造:木造2階建て
敷地面積:158.68㎡
建築面積:62.94㎡
延べ床面積:95.71㎡

■経歴

井上 久実(Kumi Inoue)

 

2000
大林組大阪本店設計部での勤務を経て、
井上久実設計室を開設
2019
建築家のあかりコンペ2019 最優秀賞
2019
第11回建築人賞(住宅部門)/CROSS ROOFの家(枚方の家)

など受賞歴多数

 

井上久実設計室(主宰:井上久実)
http://kumiarch.com/

Cookie(クッキー)
当社のウェブサイトは、利便性、品質維持・向上を目的に、Cookie を使用しております。詳しくはクッキー使用についてをご覧ください。
Cookie の利用に同意頂ける場合は、「同意する」ボタンを押してください。同意頂けない場合は、ブラウザを閉じて閲覧を中止してください。