災害に対しての構成:津波浸水時の対応として高基礎とし、スキップフロアとして移動を容易にしている。築山により地上へアクセスを楽しいものとした。就寝時の災害に備え寝室は最上階に配置している。隣接地から距離を確保することで延焼防止の対応とした。空地を近隣と享受し都市環境が向上する。災害対応が都市景観にも応える構成となった。
環境に対しての構造:構造材を地場産杉材にした。
杉材による梁せいは330㎜を越えるものが必要となったが、国産の杉材では240㎜以上は流通が少ない。梁を二本抱かせることで応力を分散し240㎜の梁せいに抑えることが可能となった。
まちに対しての姿勢:1階を作業場は施主が仕事をする場所でもある。法的に延焼の恐れのある範囲から外れるように配置しているので外装は木質化でき、グランドレベルに木材の優しい表情を表すことができた。子供が遊ぶ姿を仕事をしながら見守ることができる。
所在地:大分県大分市
主要用途:専用住宅
設計:建築設計 伊藤憲吾建築設計事務所
担当-伊藤憲吾、高田明日香、森悟
構造設計:きいぷらん/山下智
施工:株式会社朝来野工務店
写真撮影:衛藤フミオ
構造・工法:主体構造 木造在来工法(主たる構造材:杉)
規模:階数-地上2階建て
敷地面積-181.69㎡
建築面積-46.50㎡
延べ面積-85.97㎡
工程:設計期間-2020年12月~2021年9月
工事期間-2021年10月~2022年4月28日
外部仕上げ:屋根-カラーバリウム鋼板縦ハゼ葺き
外壁-メモリア ホワイト(ニチハ)
開口部-断熱サッシ サーモスL(LIXIL)
内部仕上げ:主室
床-杉無垢フローリング、Pタイル張り(東リ)
壁-珪藻土クロス張
天井-構造材表し
設備システム:住宅設備機器-キッチン/
MUJIキッチン(サンワカンパニー)
ユニットバス-サザナ(TOTO)
便器-壁掛けトイレFD(TOTO)
玄関洗面-SUSカリッサ(サンワカンパニー)
洗面脱衣室-フィオレット(サンワカンパニー)
トイレ手洗い-アンゴロ(サンワカンパニー)
空調・冷暖房:エアコン
換気:第三種換気
給排水:上水道、浄化槽5人槽
給湯:エコキュート
■経歴
伊藤 憲吾(Kengo Ito)
- 1976
- 大分県生まれ
- 1995
-
大分県立鶴崎工業高校建築科 卒業
設計事務所での勤務を経て - 2009
- 伊藤憲吾建築設計事務所 設立
伊藤憲吾建築設計事務所
http://www.ika10.jp/
〒870-0888
大分県大分市三ケ田町1-9-43-101