電気設備工事業・空調設備工事業を営業種目とする会社の社屋ビルである。
一般的には鉄骨造で計画するような建築であるが、これからの会社のイメージや地域との親和性を鑑みて、その温かみを活かした木造を採用している。耐火性能を担保するために外装は金属板としているが、内装では木の構造材そのまま表すように表現した。
敷地に対して、道路側に建物を寄せて配置し、1階に倉庫、2階が執務スペース、3階は多目的に使用する。倉庫は天井高が必要で、執務スペースは面積が必要。3階には斜線制限の規制がかかってくる。これらをクリアするために、2・3階のボリュームを1階からズラして構成するアイデアに至った。
正面外観はガラス張り。地域や社会に開かれた場所を表現しているのだが、なによりも見られていることでスタッフへの良い刺激になればと考えられたものだ。夜になると浮かび上がる、木造のインテリアも美しい。木造のビルの良い事例ができた。
■建築概要
建物名称:東久留米の社屋
竣工年月:2020年10月
所在地:東京都東久留米市
用途:事務所
構造:木造3階建て
敷地面積:336.27㎡
建築面積:130.84㎡
延床面積:251.75㎡
設計:佐久間徹設計事務所
構造:筬島建築構造設計事務所
施工:春日建設
撮影:根本健太郎
■経歴
佐久間 徹
- 1977
- 東京都生まれ
- 2002
- 東京理科大学 工学部第一部建築学科 卒業
- 2002
- 有限会社アパートメント 勤務
- 2007
- 佐久間徹設計事務所 設立
- 2019
- 佐久間徹設計事務所株式会社 改組
■受賞
第1回 AICA BeforeAfter 施工例コンテスト
優秀賞
オーストラリア・ハウス 設計提案公募 入選
佐久間徹設計事務所
https://sakumastudio.com
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町4-32-26