住宅の北側の壁面は小さい窓が並び、日影になっていてどこか寂しい印象があります。住宅地ではなるべく採光を得ようとして南側を庭にするので、自然と隣家の北側の壁面が目に入ってしまいます。
「あざみ野の家」では敷地周辺を見渡してみて南側に開くのではなく、北側の集合住宅の緑を向いて生活することを考えました。 集合住宅にとって南側の植栽は青々と茂り、住宅地とは思えない環境をつくり出していました。 北側の庭はどうしてもじめじめとした印象があるのですが、建物の自己日影を限りなく少なくして大きくスペースを開けることで影のない風の通り抜ける明るい庭が出来上がりました。
街並みに対しても隣家と庭を重ねることで大きな緑地スペースになるので大きく寄与していると思います。 この明るい北側の庭で新しい家族の生活が始まります。
■建築概要
構造形式:木造+RC造
敷地面積:98.63㎡
建築面積:48.60㎡
延床面積:81.40㎡
家族構成:夫婦
■経歴
白砂孝洋
- 1982
- 神奈川県生まれ
- 2004
- 日本大学理工学部海洋建築工学科卒業
- 2004
- 小宮功建築設計事務所勤務
- 2008
- ㈱ESPAD環境建築研究所勤務
- 2013
- 一級建築士事務所 白砂孝洋建築設計事務所
一級建築士事務所 白砂孝洋建築設計事務所
http://shirarchi.jp/
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神奈川県横浜市青葉区美しが丘5-19-10