ペットと一緒に泊まれるホテルと住宅計画である。
      温泉湯煙の景色が印象的な斜面地による街である。施主夫妻は以前より犬と猫と住んでおり、共に旅行していたが快適にペットと泊まる場所は多くなかった。同じ想いの人たちを喜ばせたいと考えての建設計画であった。
      敷地形状のくびれに住宅とカフェ部分を設け、駐車場とドックランを区分けすることにして、犬と車の安全性を確保している。ドッグランは起伏や回遊性を持たせ、本能的に遊びだすようにしている。
      宿泊室はすべて違う。ペットという存在で機能的な施設空間になりがちであるが、楽しく過ごす空間を大切にした。臭いや傷がつくことなど、材料はメンテナンス性が高い物を中心に空間性を配慮して慎重に選定している。
      2階は住宅となっており、施主が管理しやすいようにしている。住宅には犬二匹と猫1匹が住んでいる。
    いまやペットは家族同然に愛されて共に生きている。しかし一方で殺処分は無くならない。これは建築の受け入れ態勢も課題にあると思う。宿泊した家族がペット共生空間を模索し、施主の想いが伝播すれば幸いである。( 伊藤憲吾 ) 
■建築概要 
          家族構成:夫婦 +犬2匹 +猫1匹 &ペット好きな宿泊客
          事務所用途:住宅+宿泊施設
          所在地:大分県別府市
          設計:伊藤憲吾建築設計事務所
          担当/伊藤憲吾、横尾清美(元アシスタント)、
          原大地(元スタッフ)、室宏(元スタッフ)
          構造設計/野口豊高建築構造設計
          設備設計/EE設計
          外構設計+サイン計画/LOAM 田部光昭
          写真:八代写真事務所
        施工:株式会社平野工務店 担当/赤嶺

伊藤憲吾 (Kengo Ito)
建築家
- 1976
- 大分県生まれ
- 1995
- 大分県立鶴崎工業高校建築科 卒業
 設計事務所での勤務を経て
- 2009
- 伊藤憲吾建築設計事務所 設立
伊藤憲吾建築設計事務所
            http://www.ika10.jp
            〒870-0888
            大分県大分市三ケ田町1-9-43-101

 
            


























 







