トステム、INAX、新日軽、サンウェーブ、TOEXの5社が統合して(株)LIXILとなったのが2011年4月。「INAX デザインコンテスト」と「トステム設計コンテスト」もひとつになり、「LIXIL デザインコンテスト」として作品募集が行なわれた。
対象となるのは、上記5ブランドのLIXIL商品が使用されている、2011年5月1日から2012年12月20日までに新築または改築した国内の戸建住宅および集合住宅。昨年11月1日から約2ヶ月の募集期間中、465点の応募があり、1次審査を経て6作品が上位賞に選出された。そしてこのほど都内で2次となる公開審査会が行なわれ、金賞以下の各賞が決定した。
金賞
「六甲の住居」島田陽建築設計事務所 島田陽
銀賞
「沼袋の集合住宅」 suppose design office 谷尻誠
「重ねの家」 木島千嘉建築設計事務所+O.F.D.A. 木島千嘉
銅賞
「岡上の家」 (株)アーツ&クラフツ建築研究所 杉浦伝宗
「白馬の山荘」 仲建築設計スタジオ 仲俊治
「町-building」 UID 前田圭介
審査委員特別賞
「八木の家」 suppose design office 谷尻誠
「四日市の住宅」 WORK○CUBE+studio point 滝彩子+WORK○CUBE
「40/20 House」ycf/山下喜明建築設計事務所 山下喜明
入賞
「ATMN」 アーキラボ・ティアンドエム 大坂崇徳・大坂美保子
「Tm house」 市井洋右建築研究所 市井洋右
「zigzag」 (株)エムエースタイル建築計画 川本敦史・川本まゆみ
「K」木村松本建築設計事務所 木村吉成・松本尚子
「maglia jiyugaoka」 空間研究所 篠原聡子
「向日居」(株)SUEP. 末光弘和・末光陽子
「Optical Glass House」(株)NAP建築設計事務所 中村拓志
「VILLA921」 ハルナツアーキ 村梶招子・村梶直人
「+node」UID 前田圭介
「覚王山の住宅」 WORK○CUBE+studio point 萬田浩太郎+WORK○CUBE
INAXデザインコンテスト時代から長く審査を担当し、今回の審査委員長を務めた木下康子氏は、「今回の上位6作品が示す通り、住まい手の家族構成や趣味、職業、ライフスタイルを反映し、住宅が幅広いテーマを扱うようになってきている。また現況の社会システム、法規へのチャレンジも見られる。デザインのレベルも年々高くなっており、今回も難しい審査だった」と総評した。
内田繁審査委員は「金賞と銅賞の間に差はない。各作品がそれぞれ重要なテーマを持っていた。これからの居住空間がどうあるべきかが問われている」と審査を振り返った。
今回初めての審査参加となる西沢立衛氏は、審査冒頭で自身がふだん設計時に課しているテーマについて触れ、金賞作品はその延長線上にあるとし、「作品の根底にある、めちゃくちゃともいえる明るさに、新しい価値観、これからの時代の新しい住まいのあり方への可能性を感じた」と採点理由を説明した。
LIXIL総合研究所所長を務める小田審査委員は、「総合的にみて、自然との共生やリフォーム・増改築を扱った作品が多く、また省エネへの具体的な提案も見られるなど、世相の反映がみられた。デザインコンテストとして芸術性、快適性への追求と、メーカーが先導・提供すべき新しい技術との融合をはかっていきたい」と述べた。
LIXILデザインコンテスト2012公式サイト
http://www.lixil.co.jp/design-contest/
島田陽建築設計事務所
http://www.ne.jp/asahi/daaas/web/
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