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第28回 高松宮殿下記念世界文化賞 受賞者合同記者会見・個別懇談会開催



  • 個別懇談会に応じる建築部門のパウロ・メンデス・ダ・ホッシャ氏の代理の四男のペドロ氏

  • ホッシャ氏の研究をしているジョゼ・パウロ・ゴウヴェア氏

世界の優れた芸術家を顕彰する「高松宮殿下記念世界文化賞」の第28回受賞者と同賞国際顧問による合同記者会見が17日、東京・虎ノ門のホテルオークラ東京にて行われた。

建築部門で受賞したブラジルのパウロ・メンデス・ダ・ホッシャ氏は、残念ながら健康上の理由で来日することはかなわなかったが、息子で建築家のペドロ・メンデス・ダ・ホッシャ氏が代理で会見し、「この賞を私の仕事を支えてくれた人々にささげたい」と父親のメッセージを伝えた。

その後の個別懇談会には、ペドロ氏に加え、ホッシャ氏の研究をしているジョゼ・パウロ・ゴウヴェア氏も参加。

「父・パウロ氏が素晴らしい建築家であり続けている理由は何か?」との記者からの問いにペドロ氏は、「今年はヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展でも金獅子賞を受賞したが、時間を超越していることが評価されたのだと思う。依頼主からの新しいニーズがあればそれに適応する一方で、空間やテリトリーとの向き合い方が変わることはない。個々のプロジェクトは違うが、開かれた視点で、建築を自然との調和として見つめている」と述べた。

また、「プライベートでの、父としてのパウロ氏はどんな姿か?」との問いには、「父は愛情深く温かく、半面で勉強せよ、仕事は熱心に、信じることを責任をもってやれ、正しいことをせよと言っていた。クリエイティブな父がいる家庭で過ごすことできたのは名誉。子供のころから、家はたくさんのアーティスト、知的な人であふれ、多くの本が並んでいた。中には父が70年代に日本から持ち帰った美しいサンプルも。文化に触れられる家で、父からは美的な影響を多く受けた」と笑顔で答えた。

18日には授賞式典が、19日には鹿島KIビルにて記念講演会を開催される。
(※いずれも代理のペドロ・メンデス・ダ・ホッシャ氏が出席。)

なお、渋谷区のGAギャラリーでは、本賞とヴェネツィア・ビエンナーレ生涯業績部門金獅子賞の受賞を記念して11月6日まで展覧会を開催中。サンパウロを中心に、直線で構成されたストイックでエポックメイキングな建築をつくり続けてきたパウロ氏。現代ブラジル建築界の精神的指導者とも言える氏の活動初期から現在に至るまで半世紀以上の軌跡を、写真や図面、模型で紹介している貴重な展示会だ。

【パウロ・メンデス・ダ・ローシャ展】
2016年9月24日~11月6日/会期中無休
会場:GA gallery/〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷3-12-14
(最寄駅:東京メトロ副都心線 北参道駅 徒歩2分)
開館時間:12:00~18:30(会期中無休)
入場料:600円(前売券,団体10名以上:500円)

主催:GA gallery
協賛:駐日ブラジル大使館
模型デザイン・制作:野口直人建築設計事務所
模型制作協力:横浜国立大学 都市イノベーション研究院

お問い合わせ:03-3403-1581 | info@ga-ada.co.jp | http://www.ga-ada.co.jp


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