公益社団法人日本建築家協会(JIA)関東甲信越支部は東京都品川区がJIAの発注者支援を受ける小規模公共工事設計コンペを開催することを発表した。
現在の公共建築設計は入札が8割~9割であり、自治体発注の公共施設における実績が参加資格など、設計者選定は次世代の建築家にとって厳しい環境にある。
発注者側には公共工事の品質確保の促進に関する法律が存在しながら自治体側の建築技術者などの減少によりそれが困難な実態があり、多様性や公益性の観点からも多くの課題が指摘されている。
これまでは自治体等が住民への説明・対話、設計者の選定、施工者の指導・監督全てを行ってきたが、本コンペではJIAが行政のパートナーとしてそれらすべてをサポート。第三者的立場で公平性を保ち、求められる計画の性質や条件に応じて様々な事業形式・発注形態から適切な方法を選定、自治体や発注者に提案し協力する。
JIAは多くの自治体に発注者支援機能を活用した公共工事設計コンペの実施を働きかけてきたが、今回、品川区が公共建築実施コンペの開催を決定した。
本コンペの最大の特徴は応募資格が「一級建築士事務所であることのみ」であり、次世代の建築家にオープンなコンペとして公共建築の実績作りへの第一歩という場になる。内容としては小規模建築の建て替え及び周辺整備計画の基本・実施設計、管理を予定。JIAが要項作成~審査~設計~管理まで一貫して発注者を支援するため、職能団体としての本来の存在意義の発揮が期待される。
コンペの詳細については6月中に品川区HPにて発表される予定。なお、JIAでは本コンペの公開審査会を「JIA建築家大会2018東京」の期間に開催することも計画している。
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