はじめに | 「脱福祉施設」 戦後、日本においては、住宅と福祉施設は別々の道を辿って進化を遂げた。住宅供給のために、「核家族」というフォーマットが導入され、それに対応した間取りを基本形とし、住宅政策・住宅産業が大いに展開し日本は成長を遂げた。一方、そこから外れてしまう人々を支える福祉政策が時代ごとに整備された。それによって福祉施設というビルディングタイプが発展した。今の日本においては、自分がいつどのような状況になっても基本的には福祉制度や施設が用意されているという安心感はある。一方で、いつの間にか、両方とも人間が暮らす住まいであるにも関わらず、「住宅」/「福祉施設」という切り分けが生まれてしまった。また、福祉施設はビルディングタイプごとに、同じような状況・境遇の人々が集められてしまう。(老人ホームには老人と職員のみが集まるなど) 人々の暮らし方・集まり方としては自然だと言えるだろうか。 超高齢化社会に突入すると、前提が変わる。若者/高齢者というバランスも推移すれば、もはや核家族というフォーマット自体が社会の基本系ではなくなってくる。また、障害を乗り越えるデバイスやコミュニケーションのプラットフォームがどんどん登場している昨今、健常者/障害者の境界も溶け出している。 この時代に、もう一度福祉を考えたい。これまでの福祉施設のバージョンアップを図るために、脱福祉施設という課題にしようと思う。これは否定としての非福祉ということではなく、これからの福祉を実現する、ということだ。建物ではなく、公園のような場でもいいし、状況でもいい。あるいは何か社会システムでも良い。 「住宅」/「福祉施設」の二分法を乗り越える「脱福祉施設」を提案してください。 *参考資料 「住宅と福祉の分断を超えて」 ~超高齢社会における住まいを考える~
千葉元生+山道拓人+西川日満里(ツバメアーキテクツ) 新建築住宅特集 2019年12月号 P46~P51 (出題:山道拓人/審査委員) |
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登録期間 | 2021年7月1日(木)~ 2021年8月31日(火) |
作品応募締切日 | 2021年8月31日(火) |
テーマ | 「脱福祉施設」 |
応募資格 | 応募登録期間(2021年7月1日~8月31日)時点で、日本国内の大学院、大学、短期大学、高等専門学校、専修学校(各種学校)、高等学校、等に在籍する学生であること。 |
賞 | (賞金総額 90万円) |
審査委員(50音順・敬称略) | 大西 麻貴(建築家・一級建築士事務所 大西麻貴+百田有希 / o+h) |
応募登録方法 |
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審査 | 審査は一次選考(審査委員による書類審査)、二次選考(公開審査)の二段階方式で行います。 【一次選考(審査委員による書類審査)】 【二次選考(公開審査)】 |
作品提出 | A2サイズ(420㎜×594㎜)片面ヨコ使い1枚をPDFデータに変換して提出してください。提出する資料には、提案したい意図をわかりやすく表現した内容の図や説明文等を入れてください。内容や表現方法は自由とします。建築プランの場合は平面図・立面図・断面図(各図面の縮尺は自由)を入れてください。
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質疑応答 | 課題に関する質疑応答は行いません。また規定外の問題についての判断は応募者の自由裁量とします。 |
発表 | 2021年10月中旬に行われる公開審査会後にWEBで入賞結果を発表します。 |
スケジュール | 応募登録・作品締切:2021年7月1日(木)~ 2021年8月31日(火) |
注意事項 |
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主催者 | 公益財団法人日本財団 |
事務局・問合せ | 「日本財団福祉のデザイン学生コンペ 2021」事務局(株式会社建報社内) |
公式サイト |
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