課 題
「世代をつなぐ家」
今や日本は、超高齢化社会に向かって突き進んでいます。一方で、人口の減少と世帯あたり人数の減少が並行して進み、他方では、大都市への人口集中が徐々に進行しています。
このような社会には、どのような住宅が相応しいでしょうか。その回答を探り当てることが、今回のコンペの目的です。そして、家族が世代をつなぐように一緒に住めるような住宅が、ひとつの回答となるのではないか、というのが私の仮説です。
戦後から今日までの住宅は、基本的に核家族のための住宅でした。しかしながら、大都市における平均世帯人数が2人以下となった現在では、そのような「一家族に一住宅」という制度が成立しないことは明白です。それに代わって現在では、高齢化した家族を子世代の家族が支え、さらに子供たちの世代を育てあげるという、複合家族のための住宅が求められているのではないでしょうか。
とはいえ、それは戦前の大家族制度の住宅に戻ることではありません。現代のような民主社会では、男女の差別や、親から子供へといった序列は、もはや存在しません。家族のメンバーは、それぞれ自立した個人として存在しています。そこでは、小さな子供たちでさえ、自立した個人として認められるでしょう。したがって現代の複合家族は、自立する個人の緩やかな集合体です。さらに、世代が異なれば、生活様式も異なるので、それぞれの家族のメンバーが住む空間の質も異なるでしょう。
世代の異なる家族と、家族のそれぞれのメンバーが、互いに認め合い、支え合って生活できるフレキシブルな住宅。将来には、シェアハウスにも転用されるかもしれない可能性のある住宅。そのような意外性をはらんだ「世代をつなぐ家」の、多様な可能性の提案を期待しています。
難波和彦
審査委員
審査委員長
難波 和彦
- 1947年
- 大阪生まれ
- 1969年
- 東京大学建築学科 卒業
- 1974年
- 同大学院博士課程 修了
- 1977年
- 一級建築士事務所 界工作舎 設立
- 1996年~
- 一級建築士事務所 株式会社 難波和彦+界工作舎 代表取締役
東京大学建築学科 早稲田大学建築学科 東京工業大学建築学科 講師
- 2000年~
- 大阪市立大学建築学科教授
- 2003年~
- 東京大学大学院 工学系研究科 建築学専攻 教授
- 2010年~
- 東京大学名誉教授
- 現在
- 難波和彦+界工作舎 代表・放送大学客員教授
<受賞歴>
- 1989年
- JRお茶の水駅プロポーザルコンペ佳作
- 1992年
- 川口都市デザイン賞、グッドインテリアデザイン賞
- 1995年
- 新建築吉岡賞、住宅建築賞、東京建築賞、「健康な住まい」コンテスト優秀賞
- 1996年
- 国立国会図書館関西館コンペ優秀賞
- 1998年
- 住宅建築賞
- 1999年
- 東京ガス「あたたかな住空間デザインコンペ」最優秀賞
- 2000年
- TEPCO「快適住宅コンテスト」優秀賞
- 2004年
- JIA環境建築賞
- 2014年
- 日本建築学会賞業績賞受賞「箱の家シリーズ」から「新しい住宅の世界へ」
審査委員
河内 一泰
- 1973年
- 千葉県生まれ
- 1998年
- 東京芸術大学美術学部建築科卒業
- 2000年
- 東京芸術大学大学院 修士課程修了
- 2000年
- (株)難波和彦+界工作舍 勤務
- 2003年~
- 河内建築設計事務所 設立
芝浦工業大学,東海大学
武蔵野美術大学 非常勤講師
<受賞歴>
- 2002年
- SDレビュー2002 新人賞 / 染織家のアトリエ
- 2003年
- アルミニウム建築構造デザインコンペ 優秀賞
- 2006年
- インフィルデザインコンペ 最優秀賞 / 新川崎インフィル
- 2008年
- 出雲崎デザインコンペ 最優秀賞 / a piece of KOBOKU
- 2009年
- AR Awards 2009 SHORTLISTED / HOUSE kn
- 2011年
- 中部建築賞入選 / アミダハウス
- 2013年
- 日本建築学会作品選集新人賞 / アミダハウス
- 2015年
- ICONIC AWARDS 2015(ドイツ)Winner受賞 / カメハウス
- 2015年
- JIA新人賞 / アパートメント・ハウス
応募要項
設計条件
- 「世代をつなぐ家」を提案してください。
- 居住者:自由設定とする。
- 構造条件:木造軸組工法2階建
- 敷地条件:自由とする。
- 建築規模:50坪を超えないこと。
- 建築地:郊外・都市を問いません。
各 賞
最優秀賞/1点30万円
ユニバーサルホーム賞/1点15万円
クリナップ賞/1点10万円
優秀賞/3点各5万円
提 出 物
A2用紙(420×594mm、片面横使い)1枚 表現内容は自由
但し、タイトルは必ず表記してください。
提 出 先
〒104-0032
東京都中央区八丁堀2-7-1 TOKYU REIT 八丁堀ビル5階
株式会社ユニバーサルホーム
TEL03-5542-3113
「ユニバーサルホームデザインコンペ2016」係
応募資格
応募登録
本コンペに参加するためには、WEBサイト「KENCHIKU」のIDとパスワードが必要となります。事前にKENCHIKU会員登録を行ってください。必要事項を記入し送信すると、登録完了のメールが送られます。登録完了メールに添付されています作品登録票をプリントし、必要事項を記載の上、作品裏面に貼付し、作品を指定送付先へお送りください。
- 交付後の登録番号に関するお問い合わせには応じることはできません。
- 応募登録はWEBサイト「KENCHIKU」以外からはできません。
- 登録後、内容に変更があった場合は再度、登録をし直してください。
- 携帯のメールアドレスでは登録通知のメールを受け取れない場合があります。
応募図書
- A2サイズ(420㎜×594㎜)片面横使い1枚に設計意図を表現したものをまとめてください。
表現内容は自由。但し、タイトルは必ず表記してください。
- 額装、パネル化は不可。模造紙等の薄い用紙は開封時に破損しやすいため避けてください。
そ の 他
- 応募作品は、未発表作品に限ります。同一作品の他設計競技との二重応募はご遠慮ください。
- 応募作品は返却しません。必要な場合は複製をしておいてください。
- 応募作品の著作権は、応募者に帰属しますが応募作品等を公に発表する権利と実施する権利は主催者に帰属するものとします。
- 入賞作品を商品化する場合には、応募者は商品化業務に協力するものとします。また、商品化に係る業務の分担その他については、別途、協議の上、定めるものとします。
- 応募作品の一部あるいは全体が他者の著作権を侵害するものであってはなりません。また、雑誌や書籍、WEBなど著作物から複写した画像を使用しないこと。著作権侵害の恐れがある場合は入賞を取り消すことがあります。
- 応募作品について、後日、著作権侵害その他の疑義が発覚した場合は、すべて応募者の責任となります。また、入賞後の応募者による登録内容の変更は受付できません。
- 主催者は、応募作品を展示、出版、広告、ホームページへの掲載、その他の広報活動に二次使用する優先的権利を有するものとし、この場合の使用料は無償とします。
- 作品応募にあたりご提供いただきました個人情報は、主催者および運営事務局が適切に管理し、応募者の承諾なしに第三者に開示・提供することはありません。
協賛企業
特別協賛:クリナップ株式会社
協賛企業:旭化成建材株式会社、株式会社ウッドワン、株式会社札幌ベニヤ商会、
積水ホームテクノ株式会社、高島株式会社、トクラス株式会社、一般社団法人ハウスワランティ、
フォーム断熱株式会社、ポラテック株式会社、株式会社八洲、YKKAP株式会社(順不同)
スケジュール
登録期間
2016年7月15日(金)~10月31日(月)
登録締切を延長しました。
登 録
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応募締切
2016年10月31日(月)
応募締切を延長しました。
当日消印有効、送付のみ受付。持参、バイク便は不可。
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審 査
2016年11月予定
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審査結果発表
2016年12月予定
受賞者に通知するとともにホームページにて発表します。