今回の「一緒に暮らす家」というテーマは、「造形」というキーワードに結びつけるのがとても難しいテーマだったのではないかと思います。そんな中、世代を超えた集いを考えてくれた作品、家族の枠を超えた暮らしを提案してくれた作品、あえて一世帯に限定して素敵な住まいを提案してくれた作品など、応募者ごとに、色々な「一緒に暮らす」が形になっていて、大変興味深く審査を行わせて頂きました。
今回の第5回コンペから、造形・造作部門の模型製作ルールが変わり、使用する素材の制限がなくなりました。そのため、これまでは見られなかった素材も登場し、一つ一つがとても魅力的な作品に仕上がっていたと思います。また、高校生のみなさんのプレゼン力が、回を重ねるごとに高くなっていることを今年も感じることができました。今回の経験を、是非、みなさんの今後の活動に活かして欲しいと思います。
総評
今回の「一緒に暮らす」というテーマに対して、家族との距離(一緒に住む人たちとの距離)を、建築のデザインで提案する作品が多く、その中でも、一緒に住むことが良いという作品もあれば、一緒に住んでいるけれど実はばらばらであることが良いという作品もあり、双方の価値がせめぎ合うような審査会でした。また家族(や友人)以外に一緒に住む対象として、猫と住む、熊と住む、また「100LDK」のように、地域全体の100人の人が集まる家を提案する作品、また「からまりの森」のように人間と動物が一緒に住処を共有するというような作品まで、かなりのバリエーションがあり、審査をしていて一緒に住むことの現代性を感じる時間でした。今回の「一緒に暮らす」というテーマが、非常に自分自身に引き付けやすいテーマであったこともあり、自分の家族や、友人と暮らすや、動物と一緒に暮らすなど、楽しく設計してるのだろうと感じる提案が多かったです。