レポート

「Windowology: New Architectural Views from Japan 窓学 窓は文明であり、文化である」展レポート

文・写真:柴田直美

プロフィール バックナンバー

2022年9月18日にコペンハーゲン郊外のヴィラム・ウィンドウ・コレクションで、「Windowology: New Architectural Views from Japan 窓学 窓は文明であり、文化である」が始まった。ロサンゼルス、サンパウロ、ロンドンのジャパン・ハウスでの巡回展に続き、公益財団法人 窓研究所がこれまで行ってきた研究成果を中心に展示するものである。

17世紀から今日に至るまでの窓が約300点収蔵されているヴィラム・ウィンドウ・コレクションは、2006年に設立された。YKK AP株式会社が窓を研究する「窓学」を立ち上げたのは2007年であり、ともに15年ほどの歴史を持つ。ヴィラム・ウィンドウ・コレクションは1942年に最初のベルックス製天窓を開発したヴィラム・カン・ラスムッセンが創設したVKRグループによって運営されており、かつての本社ビル(1951年)の横に位置する、以前は窓や金具などを製造していた工場の一部に展示されている。ノコギリ屋根の天窓を通して自然光が入る展示空間は北側からの柔らかい光や外部のキリッとした冷気によって、通常の美術館の展示室とはずいぶん違うおおらかさがある。

 

 

展示は「アートの窓」、「手仕事の窓」、「漫画の窓」、「環境の窓」、「ものがたりの窓」、「茶室の窓」、「掬月亭の窓」、「現代住宅の窓」、「窓の格言」、「窓の動き」の10のセクションに分かれており、「アートの窓」の津田道子氏によるインスタレーション以外は、世界3都市のジャパン・ハウスで巡回展示されてきたコンテンツである。展示内容は過去に窓研究所が大学の研究室などと行った窓についての研究成果が主であるが、日本以外の国で展示することを踏まえて内容を選定してある。

 

 

YKK APが、「窓は文明であり、文化である」の思想のもと、窓を多角的に研究する「窓学」は専門的な内容が多いが、窓は誰でも日常的に触れる(当たり前すぎて意識することもない)建築要素である。展示を見た来場者が新鮮な目で窓を見るようになったり、そこから文化の違いについても読み取ることができるようになるかもしれない。

まだ会期は半ばであるが、2005~2006年、窓学誕生のきっかけとなったリサーチ・プロジェクトに参加したミケーレ・デ・ルッキによる、「There is always a good reason to open a window smiling!(笑顔で窓を開けることがとても大切だ。窓を開け、世界に挨拶しよう!)」というメッセージのように、窓学が世界につながる研究であることが示されたのではないだろうか。

 

 

「Windowology: New Architectural Views from Japan 窓学 窓は文明であり、文化である」

会場:ヴィラム・ウィンドウ・コレクション(Maskinvej 4, 2860 Søborg, Denmark)

会期:2022年9⽉18日 〜 2023年8⽉15日

開館時間:火曜日:10:00-16:00、木曜日:10:00-20:00、日曜日:11:00-17:00

⼊場:無料

 

https://en.villumwindowcollection.com/windowology-new-architectural-views-from-japan/

https://windowology-exhibitions.madoken.jp/

 

Cookie(クッキー)
当社のウェブサイトは、利便性、品質維持・向上を目的に、Cookie を使用しております。詳しくはクッキー使用についてをご覧ください。
Cookie の利用に同意頂ける場合は、「同意する」ボタンを押してください。同意頂けない場合は、ブラウザを閉じて閲覧を中止してください。