KENCHIKUさん

「庭とお化け屋根の家- Garden and Ghost Roof House」

設計:佐藤 陽・馬場 亮平・和田 彦丸/OOOarchitecture(オーアーキテクチュア)
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日常の中心に「庭」を据える

 

千葉市稲毛区の住宅地に建つ、4 人家族のための住宅である。周囲には瓦屋根の住宅、集合住宅、道路、モノレールのインフラが重なり合い、郊外住宅地特有の風景が広がっている。建物は、一部を屋根裏とした平屋型のロの字プランとし、その中心に庭を配した。庭は、生活のために空けられた余白ではなく、植物、土、水、石、光、影がそれぞれの速度で変化し続け、人の制御を超えて移ろう、アンコントローラブルな「生きた自然」として構想している。

 

平面計画は、通りに面した格子戸から外玄関を抜け、水廻り、リビング、アトリエなどの室が庭に面して連なる構成としている。各室に面した庭は、土間と連続した庭、窓越しに眺める庭、地面に近い庭など、ひとつの庭が場所ごとに異なる質を伴って現れる。そして、家事の合間に絵を描く妻、土間や室を自由に駆け回る子供たちといった、各室で行われる家族のふるまいは、この庭を中心にゆるやかに関係し、緩やかにつながる。

 

この住宅の形態的なシンボルは、「お化け屋根」と呼ぶ大きな屋根である。低い軒が連続する屋根によって、通りに対するヒューマンスケールを保ちながら、その奥のお化け屋根が大きく立ち上がり、街並みの中にアイコニックに顔を出す。お化け屋根の大きな金属の面は、中庭へ光を反射し、室内は庭を介した柔らかな明るさに包まれ、屋根に落ちる雨水は屋根を介して庭の植物へと流れていく。このようにお化け屋根は光と水のふるまいを庭へ導く装置としても機能している。

 

日々変化し続ける庭を住宅の中心に据えることで、家族それぞれの成長や日々の時間が、庭とともに移ろいながら、つながり続けていく住まいを目指した。

(佐藤 陽 + 馬場 亮平 + 和田 彦丸)

 

■建築概要

所在地:千葉県稲毛区
用途:住宅
構造:木造
敷地面積:150.47 ㎡
建築面積:88.12 ㎡
延床面積:112.13 ㎡
設計:OOOarchitecture
担当/佐藤 佳代
構造計画:馬場貴志構造設計事務所
施工:フジケン
造作家具:mute furniture
構造材:丸志木材
内装木材:東京工営
造園:東金サングリーン
竣工:2026 年 3 月
写真撮影:日吉祥太

佐藤 陽 (さとう よう)(左)
馬場 亮平(ばば りょうへい)(中央)
和田 彦丸(わだ ひこまる)(右)

 

■経歴

2018
千葉市建築文化賞 優秀賞
2019
日本空間デザイン賞 入選
2024
グッドデザイン賞 受賞
千葉市都市文化賞 グランプリ受賞
千葉県建築文化賞 入賞
2025
建築九州賞(作品賞)九州建築選 2025 選出
2026
こども環境学会デザイン賞 受賞
JIA 優秀建築選「社会公共性のある建物」入選
JIA 優秀建築選「専門的施設」入

 

OOOarchitecture(オーアーキテクチュア)
HP:about:blank
Instagram:https://www.instagram.com/oooarchitecture/

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