敷地は、世界農業遺産に指定されている大崎耕土の一角に位置する。
近年、農業の担い手不足により離農する農家が増える一方で、大規模工場の誘致に伴い農地は宅地へと転換されている。本敷地は、その過程で農業用水路と宅地とのあいだに取り残された余白である。
敷地に接する水路は、この地において治水や水の循環を担う重要なインフラであり、宅地開発においても、親水性や微気候を生み出し、宅地の価値を高める環境資源となり得るものであった。
本計画は、敷地形状と尺貫モデュールに即して導かれた東西に細長い主空間に沿って、農の風景に遍在する汎用的な構築物であるビニールハウスのフレームを纏わせている。
ここに現れた、明確な機能を持たず、内部とも外部とも、はたまた建築とも外構とも判別できない領域は、遮光シートやグリーンカーテンなどを受け入れる支持体となり、外部環境を調整する媒介として機能する。
■建築概要
所在:宮城県大崎市
用途:専用住宅
建築設計:佐藤充/SATO+ARCHITECTS
構造設計:太田周作/パターソン
施工:ウツミ工務店
構造:木造在来工法
敷地面積:384.21 ㎡
建築面積:69.65 ㎡
延床面積:81.52 ㎡
竣工:2026 年 4 月
写真:中山保寛

佐藤 充(サトウ ミツル)
■経歴
- 1980
- 宮城県生まれ
- 2005
- 東北芸術工科大学大学院修士課程修了
- 2005-2009
- 早川邦彦建築研究室
- 2010-2013
- 建築工房 DADA
- 2013
- SATO+ARCHITECTS 設立
- 2010-2020
- 東北芸術工科大学非常勤講師
- 2011-2020
- 東北工業大学非常勤講師
- 2021〜
- 東北芸術工科大学 建築・環境デザイン学科准教授
■受賞歴
- 2018
- 第11回 JIA 東北住宅大賞優秀賞「北山の家」
- 2019
- 第12回 JIA 東北住宅大賞優秀賞「郡山の家」
- 2020
- GOODDESIGN 賞「南光台東の家」
- 2022
- 日本建築学会東北支部東北建築賞「木町通の家」
- 2022
- 第14回 JIA 東北住宅大賞優秀賞「双葉ヶ丘の家」
- 2026
- 第16回 JIA 東北住宅大賞優秀賞「榴岡の家」
SATO+ARCHITECTS(サトウプラスアーキテクツ)
Website:https://sato-plus.com/
Instagram:https://www.instagram.com/sato.plus/
















