東京中心部の住宅地内にある、築50年の木造住宅の改修プロジェクト。
日本の伝統的なデザインが好まれたこともあり、計画ではオリジナルの気質を残しながら、現代の生活に合わせた新しい素材で空間をつくることが主題となった。照明器具などのプロダクトから、空間の構成やつながり方まで、様々な場面で日本の伝統的な手法を取り入れている。
現代の生活に合わない畳をフローリングに替え、傷んでいる部分を最低限の手数で補修した。補修する個所も、ラワンや和紙を用いてあえて元の形に作り替えるなど、既存の形質を引き継いでいる。照明器具やインターホンの受話器なども、歴史の痕跡として残している。個室の間は襖で仕切られ、開閉することでつながり方のコントロールができる。
東京では、土地や時間軸の文脈から切り離された開発が続いている。
私たちは日本家屋の軽やかな構造体を見直し、時間的にも人も交流が生まれる現代の住まい方を追求した。
■建築概要
所在地:東京都港区
居住者構成:お手伝いさんたち5人
用途地域:第一種中高層住居専用地域
建物規模:地上2階、地下1階建て
主要構造:コンクリート造+木造
建物竣工年 or 築年数:昭和47年
敷地面積:99.37㎡
建築面積:51.23㎡
延床面積:101.53㎡
設計:note architects
施工:株式会社ルーヴィス
設計期間:2023年3月~2023年6月(4ヶ月)
工事期間:2023年7月~2023年10月(4ヶ月)
竣工:2023年
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■経歴
鎌松 亮
- 1985
- 東京都生まれ
- 2008
- 慶応義塾大学理工学部システムデザイン工学科卒業
- 2010
- 慶應義塾大学大学院 修士課程修了
- 2010-2016
- (株)石本建築事務所
- 2016
- note architects 設立
note architects
https://note-arch.com/
〒135-0022
東京都江東区三好3-7-9