六本木通り沿いのテナントオフィスビルである。
「不変性」をテーマに、建物のつくりやデザイン、仕上げ材料は非常にオーソドックスなものとし、時間が経っても飽きない意匠を心がけた。
特注品の外壁タイルは何度も試作品をつくり、コロナ禍での出張を自粛する中、常滑市のタイル工場とZOOM会議を行いながら最終案を詰めていった。また設備計画については、設備バルコニーの設置やシンプルな電気・設備系統とすることで、メンテナンスや管理がしやすい建物とした。
時間の流れによって目まぐるしく変化してゆく六本木の街並みの中で、新しいような、まるでずっと前からそこに建っていたような、そんな建築となった。
■建築概要
所在地:東京都港区六本木
竣工:2021年10月
用途:テナントビル
構造・規模:RC造・地下0階/地上9階
建築面積:180.15㎡
延べ面積:1499.74㎡
設計監理:勝岳史/GKAD勝岳史建築設計事務所
構造設計:枝和敏/枝和建築設計事務所
設備設計:松井建設株式会社
施工:松井建設株式会社
撮影:石島邦彦/石島写真事務所
■経歴
勝 岳史/Gakushi Katsu
- 1968
- 北海道札幌市生まれ、札幌育ち
- 1992
- 武蔵工業大学(現 東京都市大学)工学部建築学科
- 1992
- レーモンド設計事務所
- 2004
- 勝岳史建築設計事務所 創業
- 2005
- 有限会社勝岳史建築設計事務所 設立
GKAD 勝岳史建築設計事務所
https://www.katsu-architect.com/