第 28 回公開フォラム 木造建築物の耐久性に関する現状と課題
概要

2050年までのゼロエミッション化は先進国が国際公約としており、これを達成するためには建築物へのエンボディドカーボンを積極的に評価する必要がある。木材は二酸化炭素の吸収源であるが、建築物への使用に際して森林から伐採された時点では吸収源としての機能を失うが、植林することでこれを補う。若齢木の炭素吸収能力が低いことは自明であり、森林、木材、木造建築トータルの炭素収支を黒字化するためには自ずと建築物の耐用年数を向上させる必要がある。
 木材や木質材料は誤った使い方をすると、腐ったり蟻害を受けたりして耐用年数を短くするおそれがある。よって、建築物に木材・木質材料を使用する際にはその耐久性確保の方法を正しく理解しておく必要がある。一方、木造建築物の耐久性を木材・木質材料の耐朽性・耐蟻性に依存して確保するには限界があることが知られており、その構法や構造方法に根拠を求める必要がある。木造建築物を充分長持ちさせるためには設計時の構工法的措置だけでなく、この措置が長年にわたって適切に機能する必要があることから、その維持管理も建築当初の耐久措置と同じかそれ以上に重要である。
 中高層木造が数多く建築又は計画されている現在、その設計や施工に関わる方々に木造建築の耐久性に配慮した設計、木造建築の維持管理に関する正しい知識をもってもらうことは、ゼロエミッション化を目指す上で喫緊の課題である。公開フォラムはそれらについて学ぶ機会を提供するとともに、参加者の通常の設計業務等における疑問点を解消していく。

日時

2023年10月29日(日)13:00~17:30

会場

東京大学弥生講堂アネックスセイホクギャラリー(定員60名)+Zoomウェビナー

アクセス

https://www.a.u-tokyo.ac.jp/yayoi/map.pdf

参加費

(資料集)木の建築フォラム会員 3,000円
一般 4,000円
学生 1,000円
(リーフレット)共通 500円
※どちらもPDF送付となります。
※ご参加には資料集、またはリーフレットをご購入いただく必要がございます。

プログラム(予定、敬称略)

13:00~13:05 開会挨拶 
       大橋好光(NPO木の建築フォラム理事長)
13:05~13:25 趣旨説明
      (槌本敬大/建築研究所)
13:25~14:05 基調講演
       木造建築物の耐久性の現況と課題 ―中大規模木造を中心として―
      (中島正夫/関東学院大学)
14:05~14:35 通気構法と腐朽条件
      (齋藤宏昭/足利大学)
14:35~15:05 外部あらわしと塗装
      (片岡 厚(ゆたか)/森林研究・整備機構 森林総合研究所)
15:05~15:15 休憩
15:15~15:45 耐久性に配慮した設計事例紹介1
      (中島史郎/宇都宮大学)
15:45~16:15 耐久性に配慮した設計事例紹介2
      (大倉靖彦/アルセッド建築研究所)30分
16:15~16:20 休憩5分
16:20~16:20 総合討論
      (中島正夫、齋藤、片岡、中島史郎、大倉)ファシリテータ:槌本
17:20~17:30 まとめ(青木謙治/東京大学)

申込フォーム

https://forms.gle/Z1FCQwZrqhnLwxYL8

主催

NPO木の建築フォラム

問合せ

E-mail:office@forum.or.jp

詳細

https://www.forum.or.jp/menu2_8.html


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