フィン・ユールとデンマークの椅子
Finn Juhl and Danish Chairs
概要

北欧の国デンマークは、デザイン大国として知られます。
とりわけ1940年代から 60年代にかけて、デンマークでは歴史に残る優れた家具が生み出されました。

デンマークのデザイナーのなかでも、フィン・ユール(1912-1989)は、ひときわ美しい家具をデザインしたことで知られます。優雅な曲線を特徴とするその椅子は、「彫刻のような椅子」とも評されます。当時の家具デザイナーたちの多くが家具の専門学科や家具工房の出身であるのに対し、フィン・ユールは美術史家になることを夢見ながらもアカデミーで建築を学び、建物の設計やインテリアデザインにたずさわるなかで家具デザインを手がけました。身体を抽象化したようなやわらなかフォルムは座って心地よいばかりで なく、彫刻作品にも似た静謐な存在感を放ち、建築や美術、あるいは日用品と濃密に響き合いながら、空間の調和を生み出す役割をも果たしているようです。

本展は、デンマークの家具デザインの歴史と変遷をたどり、その豊かな作例が誕生した背景を探るとともに、モダンでありながら身体に心地よくなじむフィン・ユールのデザインの魅力に迫る試みです。椅子のデザインにはじまり、理想の空間を具現した自邸の設計や、住居や店舗、オフィスのインテリアデザインまで、フィン・ユールの幅広い仕事を知る機会にもなるでしょう。椅子という、あらゆる日常を支える身近な家具にあらためて光を当てる本展が、新しい生活を模索する私たちが快適に生きるためのヒントを見つける機会となれば幸いです。

会期

2022年7月23日(土)~10月9日(日)
開室時間:9:30~17:30(入室は閉室の30分前まで)

会場

東京都美術館 ギャラリーA・B・C
(東京都台東区上野公園8-36)

アクセス

https://www.tobikan.jp/guide/index.html

休室日

月曜日、9月20日(火)
※ただし、9月19日(月・祝)は開室

観覧料

決定次第ウェブサイト等で公表します。

展示構成(予定)

第1章デンマークの椅子

  1. デンマーク・デザインのはじまり
  2. デザインの父、コーア・クリント
  3. 家具職人組合と展示会
  4. FDBモブラー、デンパルマネンテ
  5. デザイナーたちの挑戦

第2章フィン・ユールの仕事

  1. 初期
  2. フォルムの探求
  3. 生産性への挑戦
  4. フィン・ユール邸
  5. アメリカでの活躍
  6. 建築、インテリアデザインの仕事
  7. 実験、模索
  8. 1960年代以降

第3章デンマーク・デザインを体験する

みどころ
  • 北欧デザインの巨匠、フィン・ユールの魅力
  • 必見!織田コレクション
  • 座って体感
主催・問合せ

公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都美術館
TEL:03-3823-6921

詳細

https://www.tobikan.jp/finnjuhl/


Cookie(クッキー)
当社のウェブサイトは、利便性、品質維持・向上を目的に、Cookie を使用しております。詳しくはクッキー使用についてをご覧ください。
Cookie の利用に同意頂ける場合は、「同意する」ボタンを押してください。同意頂けない場合は、ブラウザを閉じて閲覧を中止してください。