第53回 五三会建築設計競技「原始の家」
テーマ

山と山の間を無理に断ち割るように流れる川の景色は、景色という言葉を超えて迫る。それは景色、光景、風景、思いつく言葉のいずれにも当てはまらない。
~中略~ 
始原が露出したという気がする。

中上健次「紀州 木の国・根の国物語」より

これは、中上が熊野を流れる川を見た際の一文で、始原とは、「ものごとの始まり」※を指し、中上は、熊野の環境をつくり出す「始原」がその川であったと書いています。このことは建築にもあてはまります。建物はそこに建った瞬間から、その周辺環境に作用し、否が応でも建物周辺の環境をつくり出します。建築は内部環境をつくると同時に外部環境もつくり出します。建物が建つ周辺や地域をつくり出す「始原」となり得るのが建築です。ひょっとすると今までは建物の内部環境がより重視され、建物によってつくり出される外部環境には無意識的であったのかもしれません。そして、コンクリートによって地球を固め続けた結果、近年のゲリラ豪雨や土砂災害など様々な災害を招く要因の一端を担っている可能性さえあるのです。

ただし、ここでいう「始原」とは自然を破壊せず建物を建てるということではありません。人間が生活する上で、自然は必ず破壊されます。破壊を前提に、人の手が入ることによってより良い環境をつくり出すような、例えば、自然そのものを残す提案ではなく、人の手が入ることでできあがる「庭」のような提案を求めます。

敷地は自由に選定し、提案によってその内部環境とともに外部環境をつくり出す「始原」となる家をランドスケープとともに提案してください。

※ 広辞苑 岩波書店第三版

応募資格

中国地方5県(広島県、岡山県、山口県、鳥取県、島根県)において建築を学ぶすべての学生。
個人・グループどちらでも応募可。
グループの場合は全員が応募資格を満たす必要があります。

スケジュール

作品提出締切      2026年10月30日(金) 17:00
公開審査・表彰式・講演 2026年11月28日(土)公開審査13:30~ / 表彰式16:00~

提出物・提出方法

タイトル、コンセプト、平面図、立面図、断面図、パース、ダイアグラム等、設計意図を表現したものをA2サイズ(420mm×594mm)にまとめ、専用応募フォームより必要事項とともにPDFデータ(10M以内)を送信すること。
※注 提出データのファイル名は、応募案のタイトルとすること。

審査員

三家 大地(三家大地建築設計事務所)

入選賞金

総額 300,000円

主催

広島工業大学建築・環境系学科同窓会 五三会

問合せ

広島工業大学環境学部建築デザイン学科
Tell:082-921-3121(代) 
Mail:info@itsumikai.jp

詳細

https://www.itsumikai.jp/compe/53/


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