概要 |
AYDA(Asia Young Designer Awards)は日本ペイントグループが、アジア一円で開催している建築デザインの国際コンペティションです。多様な人々が豊かに自分らしく暮らす社会の実現を、建築・デザインの視点からどのようにアプローチできるかを考えています。
アジア各国の学生のみなさんが国をまたいで同じテーマに取り組み、審査はそれぞれの国で行います。
最優秀者は賞金とは別にアジア学生サミットに参加していただき、自らのアイデアを各国から集まった建築家や学生に発表していただきます。
著名な建築家からの直接の指導、国や地域を超えた交流の機会は、学生のみなさんにとっては、世界の建築・デザインを取り巻く状況を肌で感じられる貴重な経験になるでしょう。
|
ステートメント |
日本ペイントグループがアジア一円で展開するこの取り組みは、2008年マレーシアにおいてスタートしました。 当初はわずか87名の応募者でしたが、今やアジア17の国と地域でエントリー総数が41,000名を超える、アジアをまたぐコンペティションとして学生を始め各国のアカデミアでも一定のご認識をいただいております。
日本においては、2013年にアジア学生サミット開催国として参加してから、本年で第10回目の開催となります。
建築デザインに関するコンペティションは世界でも日本でも数多く開催されていますが、私どもの開催するコンペティションは非常にユニークです。
一つは、私どものグループ力を活かしてアジア規模で開催していること。
そしてもう一つは、グローバルに活躍する人材を育むことを目的としていることです。
世界は、新型コロナウイルスの世界的な流行で一変しました。私たちの生き方、暮らし方、働き方、学び方、すべてが大きく変化を遂げました。また、現代は急速な技術革新、経済や情報のグローバル化によって、人はますますボーダレスに活躍をしていく時代でもあります。
一方、社会に目を向けるとそれらの環境によって社会課題はさらに複雑化し、規模も拡大しており、解決の難易度が高まっています。様々な課題に立ち向かい、持続可能な社会を実現するためには、まずその問題を考えることのできる人材が必要です。
「多様性を受け入れ、社会にまなざしを向けることのできる人」を世に送り出すことに開催の意義があると考え、この取り組みを各国で拡大して参りました。
賞金という形のみならず、各国の優勝者が集うアジア学生サミットを開催し、知的創造力が刺激される様々なしかけをしながら、各国の学生の皆さんが、共に学び、ディスカッションを通して互いの多様性を理解する場を提供しています。
各国の著名な建築家やデザイナーの皆さんが、私どもの主旨をご理解いただき、ボランティアで、その学びの場で講義してくださっています。こうして生み出される大きな知の共有と、学生同士の互いの研鑽。その体験を通して、学生の皆さんが、本質を見る力や、問題に果敢に取り組む力を培い、未来を担う人材になってもらえればこれほど喜ばしいことはないと考えています。
|
テーマ |
「空間のイマジナリーライン」
映画の世界に、イマジナリーラインという言葉があります。
たとえばスクリーンいっぱいに2人の顔のアップが、交互に映し出されたとします。すると、ふたりを同時に撮ったシーンがなくても、誰もが見つめ合うふたりを思い浮かべるでしょう。この、観る側の頭の中にある視線の運動が、イマジナリーラインです。映画を観ることとは、断片的な映像を想像力で結び合わせることで、それぞれが頭の中に物語世界を立ち上げていくこと、と言えるのかもしれません。
色覚の世界にも、似たような作用があります。たとえば、ふたつの異なる色を同時に見たとき、実際にはそこにない色が頭の中に浮かぶことや、その色の組み合わせが持つ意味が、脳裏にイメージとして立ち上がってくることは、きっと想像しやすいでしょう。
そこに存在するものを使って、存在していないものまで生み出すこと。この課題では、そういった事柄をまとめて、「空間のイマジナリーライン」と呼んでみたいと思います。
イマジナリーラインは、頭の中に広がる世界です。だから、現実世界の境界線の制約を受けません。敷地境界線だけでなく、過去や未来を、国境や性別を、生や死を、ミクロとマクロを超えて、広がっていく可能性を秘めています。それは、小さな部屋で宇宙の蠢きを聴くことかもしれません。立ちはだかる障壁を越えて、誰かと手を取り合うようなことかもしれません。
現実世界のどこかに、かたちある設計物を計画することで、そこに存在しない「空間のイマジナリーライン」が浮かび上がる。そんな可能性、関係性を想像し、提案してください。
|
課題 |
テーマに沿った提案をするための場所を一つ選び、建築化してください。表現は自由です。
|
審査員 (敬称略) |
- 審査員長
- 田村友一郎(美術家)
- 審査員
- 藤原徹平(建築家/フジワラテッペイアーキテクツラボ)
- 中山英之(建築家/中山英之建築設計事務所)
|
賞金 |
アジア学生サミットでの最優秀賞(1名)
- 賞金 10,000 USドル
- ハーバード大学での6週間のサマースクールへの招待(旅費滞在費を含む)
日本地区最優秀賞(1名)
- 賞金 30万円
- アジア学生サミットへの招待(旅費滞在費含む)
- 日本地区審査員とのインターンシップツアーへの招待
日本地区インテリア部門優秀賞(2名)
- 賞金 各5万円
- 日本地区審査員とのインターンシップツアーへの招待
日本地区建築・ランドスケープ部門優秀賞(2名)
- 賞金 各5万円
- 日本地区審査員とのインターンシップツアーへの招待
|
スケジュール |
- 登録締切
- 2022年11月
2日 ⇒16日(水)
- 提出期限
- 2022年11月
9日 ⇒23日(水)
※締切延長となりました。
|
審査基準 |
- テーマに沿った提案があるか
- 具体的な場所や環境への提案を含んでいるか
- 場所の潜在的可能性をひきだせているか
- 社会の本質的課題にアプローチできているか
- 未来へのチャレンジがあるか
|
敷地のサイズ |
- インテリア部門 :~1,000㎡
- 建築部門 :~10,000㎡
- ランドスケープ部門:~40,000㎡
- 提案の規模はインテリア、建築、ランドスケープに関わるものとする
- 規模の制限は設けないが、提案している面積や規模、デザインの効果の大きさが具体的にわかるようにすること
|
応募資格 |
作品提出期間中に、日本国内の大学院、大学、短期大学、専門学校、高等専門学校に在籍し、建築、インテリア、ランドスケープ、デザイン、アートを学ぶ18歳以上の学生であること。(インターンシップを除く就業経験2年未満)
(上記条件下にあるが、海外留学中の場合は応募可とする)
- 応募は一人につき1点までとします。
- グループでの応募は不可です。
- このコンペのためのオリジナルの作品で応募をお願いします。
- このコンペを大学等の課題にして、教員等より指導をうけた作品も応募可とします。
- 日本国外の学校に在籍する学生は、該当国での同一コンぺにご応募ください。
|
応募方法 |
https://ayda.awardsplatform.com/
応募登録方法
- 上記リンクを開き、アカウント登録を行ってください。
- 登録されたメールアドレスに確認メールが送信されますので、アカウントを確認してください。
- 作品の提出準備ができましたら、登録したアカウントを開き、応募フォームに必要事項を入力のうえ作品を提出してください。(提出期限までの期間は、応募作品を下書きして保存したり、修正することもできます)
- 応募が完了したら、確認メールが届きますのでご確認ください。
|
提出物 |
1.プレゼンテーションシート
作品サイズは、A2サイズ(420×594mm)・PDF形式・5MB以内のデータをご提出ください。
- データファイル名には、「登録ナンバー」「応募代表者氏名」を明記してください(例:AYDA0001_氏名.jpg)。
- フロアプランにおいて全てのエリアにエリア名を記載してください。
- 提出物に使用する言語は日本語もしくは英語とします。
- 応募作品には経歴や学校名は記載しないでください。
- 応募する作品は本コンペ用のオリジナルの作品に限ります。
2.デザインコンセプトの説明(Word形式 A4 1枚以内)
-
プレゼンテーションボードに使用したデザインコンセプトと同じ内容でも可とします。
3.写真
-
直近の顔写真を提出してください。証明写真でなくとも顔がはっきりわかるものでしたら自身で撮影したものでも可とします。
注意事項
応募フォームは世界共通フォーマットのため、プレゼンテーションボード等作品を3点登録することになっていますが、日本地区に限っては上記「1.プレゼンテーションシート」に記載の通り1点とします。ただし、システム上、2点目、3点目の登録も必須となっているため同じファイルを2点目、3点目にもアップロードしてください。
|
結果発表 |
授賞者には、11月中に個別にメールまたはお電話でご連絡をいたします。
また、ウェブサイトにて、作品、氏名、所属・学部学科等、公開させていただく予定です。
12月~2023年1月に開催予定の授賞式にもご参加いただきます。
|
留意事項 |
応募について
- 応募作品データは返却いたしません。必要な場合はあらかじめデータ保管しておいてください。
- 応募作品は、国内外を問わず公表または他設計競技へ提出されていないオリジナル作品に限ります。
- 同一作品の他設計競技への二重応募は禁じます。
- 応募作品の著作権は応募者に帰属しますが、ウェブサイトや雑誌への掲載に関する権利は主催者が保有するものとします。
- 応募者は、応募作品の一部あるいは全部が第三者の権利(知的財産権や著作権等)を侵害しないことを確認した上で、応募作品を提出するものとします。特に雑誌、書籍、WEB等の著作物から無断複写した画像は使用を禁じます。尚、第三者から応募作品について権利侵害、損害賠償等の苦情・クレームがあった場合は、全て応募者自らの責任と費用負担で解決するものとし、当社は一切の責任と負担を負わないものとします。
- 本コンペの応募において取得した個人情報は、主催者、共催者及び本コンペの事務局である(株)建報社が、本コンペ実施のためのみに利用します。取得した個人情報は、適切に管理し、第三者に提供はいたしません。
最優秀賞について
- 最優秀賞者は国際ワークショップへの参加にあたり、事前にプレゼンテーションとステートメントの準備をしていただきます(英語でのプレゼンテーションとなります)。詳細は入賞者決定後に事務局より連絡します。
|
関連イベント |
「AYDA2022スペシャルトークセッション」
審査員及び著名デザイナーによる、オンライントークイベント
登壇者:田村友一郎氏、藤原徹平氏、中山英之氏、古平正義氏
日時:2022年9月11日(日)17:00〜18:30
定員:200名(無料)
詳細:https://kenchiku.co.jp/event/evt20220818-9.html
※内容は変更になる場合があります
|
問合せ |
- 課題に関する質疑応答はいたしません。
- 規定以外の事項に関しては応募者の自由裁量といたします。
AYDA2022事務局(㈱建報社内)
Email:ayda@kenchiku.co.jp
|
主催 |
日本ペイント株式会社
|
詳細 |
https://ayda.jp
|