住宅建築賞2022
主旨

【共生系としての住宅】

私たちの身体の表面には様々な微生物の織りなす生態系があり、身体にとって不可欠な役割を果たしています。人間の身体そのものが一つの共生系なのです。微生物的自然は目に見えません。しかし確実に私たちの周りの空気を変え、行動や思考の根底をかたちづくっています。COVID-19の引き起こした事態は、よくも悪しくもこの目に見えない自然とのつながりを顕在化させました。これに対する反応はおそらく次の二つに分かれます。ひとつは徹底した除菌やクリーンさ、あらゆるレベルでの異物の混入を防ぐ管理体制に向かう反応です。これらは緊急事態や医療機関において、たしかに必要です。しかし私たちの生活の全てにこれらが過剰に行き渡った未来はディストピアでしかないでしょう。もうひとつの反応は、私たちの存在そのものが、多様な生物の織りなす共生系であることを認め、目に見えないものも含めたさまざまな生の気配に耳を傾けることです。他者を遮断し純粋な空間や建築をつくるのではなく、移り変わる環境の中で、時に適切な距離を発生させながら、異なるものが共存する場をつくること。このことがかつてなくリアルな挑戦である時代に、私たちはいます。住宅は希望です。なぜなら、住まい手の感覚とつくり手の工夫によってこのふたつの対立を乗り越え、他の建築に先駆けた可能性を示せるからです。さまざまな共生系としての住宅の試みは、この度のパンデミック以前からありました。そして改めていま、共生系としての住宅の価値を問うような建築を評価し、未来に向けた議論のきっかけにしていきたいと思います。挑戦的な作品を期待しています。

審査員長 平田 晃久

提出期限

2022年2月10日(木)
(窓口へ直接お持込みの場合は、2月10日(木)17:00 迄とする。郵送の場合は、2月10日の消印有効。)

審査員(敬称略)

審査員長:平田 晃久
審査員 :加藤 耕一、曽我部 昌史、山田 紗子、吉村 靖孝

応募要項
  1. 上記の主旨にかなうもの
  2. 一戸建受託、集合住宅及び併用住宅などとする(大幅な増改築、公共の建築も含む)
  3. 原則として作品は下記提出期限日より3年以内に竣工したもの
  4. 雑誌などに発表したものでもよい
  5. 建築物の所在地は1都3県(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)とする
  6. 応募の点数は自由とする
  7. 審査委員の関与した作品は応募できない
  8. 応募者は予め建築主(所有者)・施工者の了解を得て応募すること
賞の対象

設計者・建築主・施工者の3者を顕彰するものとする。

応募資格

応募作品を設計した建築士資格を有し、建築士会正会員である者

提出先

一般社団法人 東京建築士会 住宅建築賞 係
〒103-0006 東京都中央区日本橋富沢町11-1 富沢町111ビル5階
Tel:03-3527-3100

提出資料

申込書及び本会指定A2版台紙
※詳細は下記ホームページをご参照ください。

登録料

本会正会員:無料(申込時に入会した方を含む)
他県建築士会正会員:一点につき5,000円

表彰・賞金
  • 入賞者(5点以内)に対し賞状(盾)および賞金を贈り、入賞者の中から特に優れたものには金賞を贈る。
    建築賞70,000円 住宅建築賞金賞150,000円
  • 建築主、施工者には入賞を記念する盾を贈呈する
    表彰式:総会の席上(6月上旬予定)
主催

一般社団法人 東京建築士会

詳細

https://tokyokenchikushikai.or.jp/award/index02.html


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