新時代のレジリエント建築・都市
主旨

レジリエンスとは「厳しい環境変化を乗り越えるしなやかな力」であり、昨今様々な大規模災害に見舞われる我が国の地域社会において、災害から命を守ると同時に被災から速やかに回復することのできる建築や都市が切実に求められている。2011年の東日本大震災以降、学術や行政、産業・ビジネス等の分野においてレジリエンスという言葉が重要なキーワードとして語られるようになったが、生態学において「粘り強さとしなやかさ」を意味する概念としてはじまったこの言葉は、災害や気候変動、システム工学などの分野においても用いられ、予測不能なリスクや危機に対してサステナブルな環境をいかに実現していくかを問う、現代的な課題であるといえる。例えば建築において、レジリエンスを地震災害時の建物の機能維持・回復性能を測る指標として捉えるなら、ロバストネス(頑健性)やリダンダンシー(冗長性)、リソースフルネス(豊富な利用資源)、ラピディティ(即時対応力)などが深く関連してくるであろう。

また、2020年はじめより世界中に大流行した新型コロナウイルス感染症は、地球上の至るところで都市経済活動を停止に追い込み、私たちの社会生活にも甚大な影響を及ぼすこととなった。人が集まり暮らすことによって成り立つ都市と社会、そして経済活動において、私たちは働き方やコミュニケーションのあり方をはじめとして、様々な生活様式の変化を強いられるようになっている。新しい生活様式「ニューノーマル」は、今後の都市や建築のあり方にも変化を及ぼしていくことになるであろう。

幾重にも重なり合うリスクや危機と向き合いながら、持続可能な社会を実現していくために求められる新時代のレジリエント建築・都市の提案を期待したい。

提出期限

2021年5月31日(月) 17時必着

課題

『新時代のレジリエント建築・都市』

応募資格

本会個人会員(準会員を含む)、または会員のみで構成するグループとする。なお、同一の個人または代表名で複数の応募をすることはできない。

  • 未入会者、2021年度会費未納者ならびにその該当者が含まれるグループの応募は受け付けない。応募時までに入会および完納すること。
募集内容
  1. 災害に対するBCPの観点から建物の機能維持・回復(レジリエンス)性能の向上に対する創造的な建築の提案。
  2. 災害には地震・台風、豪雨による水害・土砂災害などの自然災害のほか、停電やテロ、新型コロナウイルス感染症の流行なども含む。また、災害時や災害後だけではなく、未然に災害を防ぐような提案も可とする。
  3. 提案は建築とその周辺の都市空間を含んだ提案も可とする。また構造・環境設備・情報など多様な分野からの提案を求める。
  4. 建物の規模、施設の配置や構成は提案者の想定による。新築の提案、既存の建物の改修いずれの想定も可とする。
審査員(敬称略、五十音順)
委員長
牧 紀男(京都大学/レジリエント建築タスクフォース主査)
委員
朝川 剛(東京電機大学)
槻橋 修(神戸大学)
西嶋一欽(京都大学)
西本篤史(日建設計)
堀江 啓(MS&ADインターリスク総研)
増田幸宏(芝浦工業大学)
表彰
最優秀賞1点
:賞状および副賞50万円
優秀賞 3点以内
:賞状および副賞10万円
佳作  若干
:賞状および副賞5万円

※ただし、審査結果において該当作品なしとする場合がある。

主催

日本建築学会 企画運営委員会 レジリエント建築タスクフォース

詳細・問合せ

https://www.aij.or.jp/event/list.html
詳細PDF: http://www.aij.or.jp/jpn/symposium/2021/2021gijutu-compe.pdf