コミッショナーは曺敏碩(コロンビア大学建築大学院卒業後、OMAで働き、2003 年に帰国。上海万博(2010 年)の韓国館設計)。1995 年に同ビエンナーレの韓国館が建てられた当時は守ることができなかった南北の文化に関する展示を行うという約束を守ることから出発した。企画の過程ではさまざまなルートを通じ北朝鮮側と接触し、共同展示を打診したが実現には至らなかった。タイトルの「烏瞰図(Crowユs Eye View)」は、建築家出身の詩人、李箱の詩のタイトルであり、bird’s eye view と違い、北朝鮮の不在により韓半島の近代建築史を丸ごと「俯瞰」することができなかったという意味が盛り込まれている。レム・コールハースやハンス・ ウルリッヒ・オブリストからも絶賛された豊富な資料が圧巻。
Photo By Andrea Avezzu Courtesy la Biennale di Venezia