― 生活だけでなく、大切なシーンを共有する7人のシェアハウス ―
1つの建物の中で、1人の頭の中で吸収されていた、たくさんのシーンの痕跡は、重なり合って、変化しあい、たくさんの人の中ですこしずつ共有され、続いていく。忘れたくない事を伝えるために、物語を集めるように建てる家。
言い伝えの様に、東京のスクラップアンドビルドの中でなにかが続いていく家。
建築には時間を超えて、もう一度見たいシーンや風景を連続させることのできる装置としての力があると思います。
日本の住宅の平均寿命は30年。建物がスクラップアンドビルドを繰り返す中で、建築の中にあった記憶や実感や風景や日常が家を使って転写し、連続していくような新しい建て方を考えました。
私の友達7人の記憶を巡るやり取りから、大きな家をつくります。
東京に一緒に住む事になった7人は、アトリエやギャラリー、事務所としても使える大きな家を建てようと計画します。
様々なコンテクストを背負った7人はこの家で、生活だけでなく、それぞれの営みや大切なシーンを共有しようと思いました。