晴耕雨読の遊牧民   礒谷 哲也/京都工芸繊維大学大学院  田中 宏樹/京都工芸繊維大学大学院

晴耕雨読とは晴れた日には外で田畑を耕し、
雨の日には家のなかに閉じこもって読書する様である。
現代の住居や人の居方は季節や天候の変化に対して固定的である。
晴れの日、雨の日、朝と夜、暑い日、寒い日によって、
もう少し住環境が変化してもよいのではないか。
晴耕雨読の遊牧民は、
大きな楕円形平面のワンルームに雨荷重によってたわむ屋根を有するだけ。
太陽の動きによって、季節によって影の深さや位置は変化する。
屋根のたわみによって空間が変化する。
季節によって人が好む環境は変化する。
その中で人は集合したり、離散したりする。