壁面後退-上下左右-   石飛 亮/横浜国立大学大学院

日本における住宅は、防災のためにそれぞれ敷地境界線から50cm壁面後退しなければならないことが民法によって決まっている。
しかし、全ての建物がそれに単純に従いつくられているため、建物同士の間には狭く薄暗い空間が生じ、有効に使われていないことがほとんどである。そこでこの壁面後退をさらに大きく上下左右に行う。
①水平方向に後退させ空地をつくる。②一階部分のみ後退し庇のような空間をつくる。③半地下空間をつくり縁側のような場所をつくる。
このいずれかを建物の四面に展開する。そうすることによって建物の四面それぞれに様々な表情が生まれ、それらが建ち並んだ空間はこれまでとは異なる、人々の活動の場へと生まれ変わっていく。この方法を適用することで建築自体の建ち方も変化し、均質だった街並みは豊かに彩られていくだろう。