タマホーム賞
Ground Ship   高瀬 啓文/FUMI ARCHITECTS

タマスマートタウン茨木は、約580世帯2000人規模が生活する住宅都市である。通常の街と違い、そこに住む誇りや、まちの一体感といった内なるコミュニティがある。特にこのニュータウンにみられる同価格・同規模という性質は、同じ所得層、価値観の住人が集まる特性を秘めており、対象が特定多数で強いコミュニティが形成されうる。
そんなコミュニティを促進する、ニュータウンのマスターコンセプトをより強固にするために人・集い・森を乗せた船、「Ground Ship」を提案する。
強い構造の船で、人々のいきいきとした生活像を描いた。文化、音楽、子共の遊び場、お母さん同士の意見交換の場など、様々な年代を楽しませる仕掛けをニュータウンにし、有機的に絡み合う場をつくった。これがニュータウンの持続可能性なのではないか。
小さなスケールの親しみやすさと、自然と大地が身体を包むダイナミズム。そんな、建築と土木が融合したシビル・アーキテクチャーを設計した。安心の顔でありながら緑や文化や交流、そんな豊かな暮らしを提供するシンボル性を秘めた、ニュータウンの新しいスタンダードを提案した。