入選
物語を描く境界線   葛 沁芸/2.5 architects  森藤 文華/2.5 architects

住民の交流は、集会所や公園の決められた空間の中よりむしろ、壁に沿ってできる内と外の境界の空間に発生するのではないか、と考えた。茨木スマートタウンに住む誰もが使うことができる様々な機能を内包した壁状のストラクチャーが住宅にからみついた、そんな住宅群を計画した。
壁は住宅の内外の境界であったり、山留のための壁になっていたり、塀になったりしながら、5つの住宅をつないでいる。この住宅群に住む人とその他の人、あるいはスマートタウンに住む他の住人同士が交流し、使うことのできる様々な機能が、この傾斜地に建つ住宅群をつなぐ壁の所々に配置されている。
壁によってつくられた多種多様な機能を持った境界の空間が、まちに賑わいの輪郭を描く。