A部門

最優秀賞

ニセカイジュウタク

A部門 最優秀賞 受賞者

横井 創馬 ㈱横井創馬建築設計事務所
佐瀬 和穂 フリーランス
大沢 美幸 フリーランス

審 査 講 評

二つの玄関と二つの動線により、からみ合いながら存在する大小さまざまな内部空間が展開されている。グリッド状の木造柱で構成された構造の狭間を、固定壁と可動壁の多様な組み合わせにより住まい手のさまざまなニーズに対応する。路地に向けられたパーゴラの空間は中間領域としての活躍が期待できる。

(木下 庸子)


2つの異なる居住スタイルを同居させるべく、グリッドフレームを展開させ、動線と壁面の開閉によって空間の分離と接続をコントロールしている。シンプルなコンセプトでありながら、周囲の環境と居住者同士の曖昧な関係性が豊かな生活を実現してくれることを期待している。

(川辺直哉)

審査委員賞(木下賞)

余白のある阿佐ヶ谷の暮らし

A部門 最優秀賞 受賞者

牛島 隆敬 牛島隆敬建築設計事務所

審 査 講 評

敷地の間口方向がワンスパンの構造フレームで構成される空間ヴォリュームの中に入れ子の箱を挿入し、ヴォリュームと入れ子の間のスキマの余白が生活を支える空間として展開されている。入れ子の位置や大きさを変えることでさまざまなライフスタイルに対応できる計画である。

(木下 庸子)


審査委員賞(川辺賞)

ロジビラキのイエ

A部門 最優秀賞 受賞者

宮本 久美子 302アーキ
寺嶋 利治 名古屋市立大学
芸術工学研究科

審 査 講 評

敷地周囲を肯定的にとらえ評価することは、密集した住宅地では簡単なことではない。環境を抽象化せず、配置計画によって周囲の建物や道、人との距離を操作しつつ、積極的に関係を作ろうとしている姿勢に、共感を覚えた。

(川辺直哉)

佳作

サンクチハウス

A部門 最優秀賞 受賞者

丸山 裕貴 勝亦・丸山建築計画事務所
勝亦 優祐 株式会社 勝亦丸山建築計画
貫井 総子 貫井堂

審 査 講 評

3つのボリュームに独立した入口を設け、その組合せにより居住者のライフステージに応じて変化する暮らし方を提案している。ゾーニングのアイデアが、空間や生活の豊かさにどのように繋げられるかの提案があると良かった。

(川辺直哉)

路地を抱く家

A部門 最優秀賞 受賞者

森下 大右 フリーランス
佐藤 博迪 フリーランス
洲脇 純平 フリーランス

審 査 講 評

都市とのつながりを意識した提案である。細長い敷地に置かれた空間ヴォリュームを長手方向に分割し、全面道路と路地に面する部分をロジニワと呼ぶ半戸外空間として都市に開いている。ロジニワは住宅機能の一部がにじみ出ることで都市とのインターフェースの役割を果たしている。

(木下 庸子)

B部門

最優秀賞

通られ道の覆い方
池田 章人 芝浦工業大学大学院
西丸 健 芝浦工業大学大学院

審査委員賞

大きさの変わる家
大坪元気 芝浦工業大学大学院
地面に溢れ出す個性と、上でつながる家族の輪 ~都市で暮らす新しい家族の在り方~
加藤 麻帆 横浜国立大学大学院 Y-GSA
物井 由香 横浜国立大学大学院 Y-GSA

佳作

『暮らし』と共に変わってゆく
   ダンスホールのある家

B部門 佳作 作品画像


作品全体を見る(PDF 2.0MB)


  • 小川 直人工学院大学大学院
  • 廣川 大樹工学院大学
家to庭

B部門 佳作 作品画像


作品全体を見る(PDF 1.2MB)


  • 塚本 琢也宇都宮大学大学院

選外佳作

暮らしの断片化

B部門 選外佳作 作品画像


作品全体を見る(PDF 1.3MB)


  • 山口 大輝京都工芸繊維大学大学院
中心のない家

B部門 選外佳作 作品画像


作品全体を見る(PDF 1.2MB)


  • 森山 広崇滋賀県立大学
箱が漂う家

B部門 選外佳作 作品画像


作品全体を見る(PDF 1.3MB)


  • 長田 拓也京都府立大学大学院
  • 藤原 悠京都府立大学
集う家

B部門 選外佳作 作品画像


作品全体を見る(PDF 1.4MB)


  • 上村 哲也大同大学
NOTCH HOUSE
    ~環境に切り欠く住宅のかたち~

B部門 選外佳作 作品画像


作品全体を見る(PDF 1.2MB)


  • 高橋 明久工学院大学
  • 山本 剛大法政大学大学院

審査総評


審査委員長 | 建築家・工学院大学教授 木下庸子氏

間口約6メートル、奥行き10数メートルという典型的な都市型の敷地であったことが、都市型住宅のプロトタイプともいえる数多くの応募提案につながった。中央線沿線添い、西側に裏の建物へ通じる路地があるといったこの土地特有の条件にどう答えるかが、本設計競技に対する提案者の腕の見せどころとなった。この課題に対し、最終選考に残った5案はそれぞれが独自の設計解を追求した提案であったが、細長い敷地に置かれる住宅のヴォリュームを縦割りとするか、横割りとするかで体系的には大別された。なかには旗竿型の連鎖空間とした特徴的な案もあった。いずれの案もライフスタイルにもライフステージにもフレキシブルに対応可能な都市住宅という要求には的確に答えていた。都市とのかかわり方は、前面道路と路地においてそれぞれが違った解釈で魅力的に展開されていた。


審査委員 | 建築家 川辺直哉氏

課題として採用された敷地は、住宅地としては決して特殊な条件ではなかったが、前面道路に加え、2面路地が接していることが応募作品に影響を与えたと思われる。住宅を単体の設計対象と捉えず、敷地周囲の環境とどのように関係を構築するかを提案の根拠にしていた作品が多かった。最終審査に残った提案はいずれもコンセプトが明快で完成度も高かったが、最終的に提案される住宅の居住環境の豊かさにまで、コンセプトが展開できるかが順位を分けた。 住宅というフィルターを通して、若い設計者たちが建築とどのように向き合いながら仕事をしているのかを垣間見ることができ、私自身も住宅設計に対して改めて考える機会を与えてもらった。 今回のコンペに関わった全ての皆様に感謝すると共に、最優秀案の実現を楽しみにしたい。

審査風景

審査風景

審査風景

審査風景

審査風景

審査風景

審査風景

審査風景

審査風景

 
 
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