CRITICISM―審査講評

審査委員

西田 司建築家/オンデザイン 東京理科大学准教授 グッドデザイン賞審査員 ソトノバパートナー

  • 西田 司
  • 総評

    高校生の提案を見ているとは思えないクオリティの高さだった。いくつかの切り口で「家族時間」ということを考えた結果、最優秀賞案のキャンプ場の家のようなライフスタイルを変えていく提案や、自分の趣味を家の中で最大限楽しむような提案、また光や風など家の中にいながら自然環境を取り込む提案などがあった。家族と一緒にいる場所は「家」というものだが、ライフスタイルが変わっていき、結果、家という固定観念を壊していく新しい家族時間が生まれていた。建築ではなく時間というテーマが非常にユーモラスで、時間をデザインしようと奮闘した結果、その建物のあり方が高校生の自由さや表現力によって、こんなにまで面白い提案群になるのか、と驚かされた審査会であった。彼らが日本の新しい家や暮らしをリードしていく十年後を楽しみにしたい。

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